再愛

 僕の日常が変わってしまっても、世界は変わらない。Tiffany NATURE Daisy hoop earrings周囲の日常には何の影響も与えない。世界はいつも通りに回っている。変わってしまったのは、僕のちっぽけな世界だけ。
 僕は、日常を失ってからそのことにようやく気がついた。僕の世界はこんなにも色褪せてしまっているのに……。


 一ヶ月前。僕は唯一の肉親であった姉とそして最愛の人を失った。僕はまだ高校生だ。彼女が生きている間は、「最愛」だなんて深く考えたことはなかった。もちろん、付き合い始めた当初は、自分が一番幸せだと思っていたし、彼女のことを考えないときはなかった。
 彼女と付き合うようになって今年で二年目。付き合い始めのどきどき感はなかった。代わりに、彼女といることで安らぎを得ることが出来た。
 でも、僕に安らぎを与えてくれた彼女はもういない……。黒人歯ブラシ(軟毛)
黒人歯ブラシ(立歯潔)


 早くに両親を亡くした僕を大事に育ててくれたのが年の離れた姉さんだった。姉さんは、母親のように、時に父親のように僕を優しく育て見守ってくれた。姉さんにとっても僕は唯一の肉親。普通の姉弟よりも絆は強かっただろうし、お互いに、相手の存在はなくてはならないものだったと思う。
 だからだろうか。僕に彼女が出来たのを知ったとき、姉さんは嬉しそうな、それでいて少し寂しそうな顔をしていた。 まるで、自分の子が巣立っていくのを知った親のように……。それでも、僕と彼女との仲を応援し、見守ってくれていたんだ。
 そんな姉さんももういない……。


 僕の姉さんと彼女――瑞希――は、僕たちが付き合う前からの知り合いだった。姉さんは、両親が遺した喫茶店を継いでいた。そして、瑞希は姉さんにアルバイトとして雇われていた。
 瑞希と僕は同じ学校だったけれども、クラスは違ったし、瑞希は学年の中でもアイドル的な存在だったから僕にとっては高嶺の花だった。だから、会話する機会なんて全くなかった。感冒の用薬
抗結核カプセル
 そんな僕らが、話すきっかけとなったのは、僕が姉さんの喫茶店に手伝いに行ったときのことだ。土曜日は客が多くなるらしく、姉さんとバイトとの二人じゃ大変なので、僕も手伝いに行っていた。
 あの日も、いつものように喫茶店に手伝いに行ったんだ。いつもなら、姉さんと、もう一人男の人のバイトがいるはずだったんだけど、その人の代わりにいたのが瑞希だった。後で姉さんに聞いたら、男の人がやめて新たにバイト募集をしたところ最初に来たのが瑞希だったらしい。まだ高一だった瑞希を雇うかは、結構迷ったらしいけど、最終的に瑞希の熱意に押されたそうだ。
 僕は、まさか瑞希が姉さんの喫茶店にいるなんて夢にも思っていなかったから、ものすごく驚いた。そのときの顔は、それから先何回も姉さんや瑞希にからかわれることになった。


 僕と瑞希は、最初は土曜日に喫茶店での仕事が終わった後、少し話す程度だった。学校内で話すことは相変わらずなかった。そんな関係が変わったのは、瑞希がバイトを始めて二ヶ月ほど経った頃だった。
 その頃になると、瑞希もだいぶ仕事には慣れてきていたと思う。ただ、慣れたことによる油断があったのかもしれない。瑞希は、ミスをして客に水をかけてしまったのだ。しかも、かけた相手がよくなかった。相手は、ちゃらちゃらした男だったのだが、そのことで瑞希に絡んできたのだ。
 瑞希は嫌がっていたけれども、他の客は当然というべきか、厄介ごとには突っ込みたくないという態度で、止めようとしなかった。僕も別に正義感の強い人間というわけではない。普通なら、そういう場面に首をPaloma Picasso LOVING HEART earrings(L) 突っ込むということはしなかったはずだ。
 でも、瑞希の目に涙が浮かんでいるのを見て、僕は無意識のうちに止めに行っていた。とにかく、ひたすら頭を下げて下げて下げまくった記憶がある。そして、謝ったけれども相手の要求は一切呑まなかったという記憶も。


 その日から瑞希の僕に対する認識が変わったのか、学校でも積極的に話しかけてくれるようになった。高嶺の花だった瑞希がそんな風に僕に話しかけてきてくれたのはとても嬉しかった。
 瑞希と仲良くなって分かったことは、彼女は以外にドジだということだ。あの日客に水をかけてしまったのも、つい気が抜けてつまずいてしまったということだった。学校では、あまりそういう面を見せないように常に気を張っていたようだ。
 何かドジをしたときに彼女が見せる照れくさそうな笑顔。僕と話しているときに見せてくれる優しげな顔。僕は、徐々にそんな彼女に惹かれていった。瑞希と話せるようになるまで、彼女に抱いていた感情はただの憧れに過ぎなかった。テレビの中の芸能人にもつ憧れと同じようなものだった。
 でも、彼女と話すようになってその憧れは、確実に恋愛感情へと変化していったんだ。多分、姉さんもそのことに気付いてたんだと思う。何かあるごとに、瑞希のことを引き合いに出して僕をからかっていたから。
Paloma Picasso LOVING HEART earrings(S)
 瑞希と付き合うようになったのは、彼女と喫茶店で出会って五ヶ月ほどたった十一月の学園祭からだ。瑞希から誘われていたから、彼女のクラスのクラス展示を見に行った。
 彼女のクラスがしていたのは、コスプレ喫茶で彼女は、メイドの格好してウェイトレスをしていた。彼女目当てで来ている男性客も多かったみたいで、その喫茶店はかなりの人で賑わっていた。

 
 僕が行くと、瑞希はあらかじめクラスメートに頼んでいたらしく、仕事をやめて僕と同じテーブルについて僕の相手をしてくれた。周囲の男子からよせられる嫉妬の視線は、怖かったけどとても嬉しかったのを今でも覚えている。
 せっかくだからと、僕は瑞希を誘って二人で学園祭を見て回ることにした。二人であちこちのクラス展示を見ては冷やかしたりした。この時間はとても楽しかったように思う。
 そして、学園祭が終わり、その後夜祭。うちの学校の後夜祭ではキャンプファイアーをしながらその回りでフォークダンスを踊るのが伝統になっているらしい。もちろん、参加する、しないは、自由だけれども。咳寧膠嚢
抗病毒片
 僕は、ダンスのパートナーに瑞希を誘った。この時ばかりは、とても緊張していた。多分、人生で二番目に緊張したんじゃないだろうか? 瑞希は、にっこり微笑んで、踊りは下手だよ、といいつつ僕と一緒に踊ってくれた。彼女が承諾してくれたとき、僕は告白する決心をした。
 そんな決心をしたせいで、踊っている最中はそのことばかり気になってステップを踏み違えてばかりで、瑞希にも笑われてしまったんだけれど。
 

 そして、後夜祭も終わり瑞希を家に送っていく途中で、僕は彼女を公園に誘ってそこで告白した。好きです。僕と付き合ってください。告白の言葉はいろいろ考えていたのに、結局そんな月並みな言葉しか言えなかった。だって、このときがそれまでの人生で一番の緊張だったんだから。
 彼女は、僕の告白を聞いて一瞬、驚いたような顔をしたけど、すぐに満面の笑顔になって、ずっと大切にしてね、と言って僕の告白を受け入れてくれた。最高の瞬間だった。


 瑞希と付き合うようになったことを僕は真っ先に姉さんに知らせた。姉さんは、瑞希ちゃん悲しませたら絶縁だからね、という脅し文句と一緒に、祝福の言葉をくれた。とても幸せだった。


 瑞希と付き合い始めてから、毎日が楽Paloma Picasso DAISY earrings しかった。友人たちに冷やかされながら二人で食べる昼食。手を繋いで帰った下校時。初めてキスをした、最初のクリスマス。瑞希から大きなチョコレート貰ったバレンタインデー。お返しに、瑞希が気に入っていたペンダント買ってあげたホワイトデー。
 初めて喧嘩した日のこと。理由は些細なことだったと思うけど、お互いに素直になれなくて、なかなか仲直りできなかった。あの時は、辛かった。結局、僕たちの様子を見かねた姉さんが、それぞれにアドバイスをくれ、元の鞘に納まったんだけど。もし、姉さんがいなかったら、仲直りなんて出来なかったかもしれない。
 夏休みには、プールや夏祭り、花火大会に行った。プールでは瑞希の水着姿にどきどきしたし、夏祭りや花火大会では彼女の浴衣姿に見惚れた。そして、打ち上げられるより花火より彼女のほうが綺麗だなんて、くさい考えも浮かんでいた。
 また、姉さんも含めて三人で、泊まりで遊びに行ったりもした。このとき、姉さんと瑞希は同じ部屋で、夜に姉さんは僕の幼いころの話を散々瑞希に聞かせていたみたいだった。
 そのことを、翌日の朝、瑞希が嬉しそうに話してくれた。
 僕たちが付き合い始めてから一年の記念日には、姉さんには悪いけど二人で食事に行った。最も高校生だからそんな高い店には行けなくて、少し背伸びした程度の店だったけれども。それでも、瑞希はとても喜んでくれていた。
 そして、二人で迎えた二回目のクリスマス。瑞希は僕の家に泊まりに来た。その日姉さんは姉さんで、どこかに出かけていて夜は二人きりだった。何となくぎくしゃくしながら、就寝までの時間を二人で過ごした気がする。瑞希は、寝る前に、一言だけ、……いいからね? と言ってPaloma Picasso Dove earrings瑞希のために用意した布団に入った。
 僕は、一瞬その言葉の意味を考え……。そして、僕たちはその夜、初めての夜を過ごした。翌朝、起きたとき、お互いに顔がまともに見れなかったことを覚えている。そして、朝に帰ってきた姉さんにその様子を見られて、あっさりばれた。でも、姉さんは怒ったりせず、僕たちにおめでとうって言ったんだ。なんだか、すごく照れくさかった。瑞希も同じ気持ちだったのかな……。


 こうしていると、彼女たちと過ごしていた時間ばかりが思い出される。それがとても辛い。でも、辛いときに慰めてくれた彼女たちはもういない。いないんだ……。
 

 あの日、瑞希は僕の家で夕飯食べることになっていた。そのために、姉さんと瑞希の二人は、夕飯の買出しに行った。その帰り。横断歩道を渡っていた二人に、車が突っ込んできた。二人は、よけることも出来ずに撥ねられたらしい。しかも、その車の運転手は、そのまま逃走。所謂、轢き逃げだ抗感カプセル
新雪粒子 った。二人は、たまたまそこを通りかかった人が呼んだ救急車で病院に運ばれたけれども、すでに手遅れだった。
 その日を境に、僕の生活から光が失われた。何を見ても笑えないし、楽しいとも思えなくなった。轢き逃げの犯人が捕まっても、僕は何の感情も浮かんでこなかった。憎しみすらも。
 クラスメートも最初は、僕に気を使っていたけれども、たいした反応を返さなかった僕から次第に離れていき、自分たちの日常へと戻っていった。彼らにとって、事件は事件であるけれども、彼らの日常を変えてしまうほどではなかったということだ。日常を失ってしまった僕とは違って。


 僕は、もう自分の日常を取り戻すことなんて出来ないのかもしれない。最近、そんなことばかり考えていた。そして、今日。僕は、ある決意した。
 その決意を実行するために、僕は今、夕焼けに染まる自分の生まれ育った街並みを見下ろしている。この風景を見るのはこれが最期になる。彼女たちが生きていたころは、全てが明るく綺麗に見えた街並み。今は、全てがかすんで見える。
Elsa Peretti MINI BEAN earrings

 瑞希。姉さん。僕が、そっちに行けたらまた僕の名前を呼んでくれるかな? 姉さんのしっかりした口調を。瑞希の少し舌足らずな口調を。僕は、また二人の声が聴きたいよ。
 でも、それは叶わないんだろうね。天国があったとしても僕は、そこには行けないと思うから。自分で命を絶った人間が天国になんていけるはずがないんだ……。
 でも。僕は二人のいない人生に意味を見出すことはできないんだ……。だから――。


 僕は、姉さんと瑞希の顔を思い浮かべながら、屋上の柵から身を乗り出した。この暗闇から抜け出すために。







「何をしているんですか?」Elsa Peretti OPEN HEART earrings
 不意に後ろから声をかけられた。僕は、緩慢な動作で後ろを向く。そこにいたのは、僕と同い年くらいの女の子だった。この街では割と有名なお嬢様学校の制服を着ていて、手にはスケッチブックのようなものを持っている。顔は少し瑞希に似ているような気がする。僕に、まだそういう感情があったら、彼女のことを可愛いと思ってときめいていたかもしれない。実際には、何の感情も浮かばなかったけれども。
「……別に。ただ、街の風景を見下ろしていただけですよ」
 僕は、無愛想に嘘をつく。しかし、彼女は首を振り、悲しそうな顔でこう言った。
「嘘ですよね? 貴方は今、自殺しようとしていましたよね?」
 それは、疑問の形こそ取っているものの、ほとんど確信が込められていた。僕は、さらに、嘘をつこうと思い――やっぱりやめた。代わりに、少し強い口調で、
「僕が、自殺したって貴女には関係ないでしょう? ほっといてください」
 と、言ってやる。彼女は、その口調に驚いたように、一瞬、目を見開くが、すぐに僕のほうへと歩いてきて、そして、僕の頬を張った。
「何で自殺なんかするんですか!? 関係ない? 確かにそうかもしれません。でも貴方が死んだら悲しむ人がいるでしょう!?」
 僕は頬を押さえながら彼女の言葉を聞く。彼女は、必死だった。彼女の言葉を聞いているうちに、笑いがこみ上げてきた。暗い嗤いが。
「何で笑ってるんですか!?」
 怒ったような、いや、実際怒っているElsa Peretti STARFISH earrings んだろう。そんな口調の彼女に対し、僕は、
「くだらない一般論なんて聞きたくない。それに、僕が死んで悲しむ人はもういないよ。少しは悲しむやつもいるだろうけど、みんなすぐに僕のことなんか忘れていくさ」
 そう言って、姉さんや瑞希を失ったことや、その後のクラスメートの様子などを教えてやる。彼女は最初、驚いていたようだが、徐々にその目には涙が浮かんでいった。僕は、面食らった。何で彼女が泣くんだろうか?
「そんな辛いことがあったんですね……。でも、やっぱり死ぬのはダメです。だって、悲しむ人がいるんですから。私が悲しみます。私の世界から色が消えちゃいます」
 彼女は、涙を流しながらそんなことを言ってくる。その言葉は、上辺だけの説得なんかじゃなかった。彼女は、本心から言っているようだった。僕は、その言葉に驚いて、
「僕と君は関係ないのに、何で……」
 呆然とつぶやいた。
「関係なくなんかないですよ。だって、今、こうして話しているじゃないですか。私に、辛いこと話してくれたじゃないですか」
 彼女は、涙を流しながら、けれども、綺麗な笑顔でそう言った。僕は、彼女のその笑顔を眩しいと思った。綺麗だと思った。思ってしまった。

消栓粒
消銀カプセル




「……今日は、貴女に免じてやめます」
 その後、僕と彼女は少し話をした。彼女は、僕より一つ年下で、彩未という名前らしい。絵を描くのが趣味だそうで、今日は、ここから見える夕方の街並みを描こうと思っていたらしい。そして、来てみたら不幸なことに、身を乗り出している僕の姿を目にしたというわけだ。
 彼女は、僕がそこから立ち去るまで動こうとしなかった。僕も、さすがに今日はもうする気にはなれなかったので、大人しくそこを去ることにした。去り際に、彼女は、
「もう自殺なんて考えないでくださいね。辛かったら私が、話を聞きますから」
 そう言って僕に連絡先を聞いてきた。僕は、何となく彼女に教えた。
 家に帰ってしばらくすると、携帯に彩未さんから電話がかかってきた。どうも、僕が自殺していないか心配だったらしい。次の日の朝も電話がかかってきた。その日の夜も。そのまた次の日の朝も。彼女は、本気で僕のことを心配していた。
 最初は、無視しても何回もかけてくる彼女が、正直鬱陶しかった。もう一回自殺を試みるのはいつがいいか、そればかりをTiffany Feathers earrings, for pierced ears 考えていた。でも、いつしか、彼女からの電話に出るのが日課になっていった。日常になっていった。
 ある日、何となく自分から彼女に電話をかけてみた。電話に出た彩未さんはひどく驚いていたようだったけど、でも、なんだか嬉しそうだった。


 それからしばらくして、僕は彩未さんに電話で呼び出された。不思議に思って行ってみると、彼女は一枚の絵を僕に渡した。その絵に描かれていたのは、僕と、姉さんと、瑞希だった。前に、一度、電話で二人の特徴を話しただけなのに、その絵は二人だと分かるほどだった。
 絵の中の三人は、幸せそうに笑っていた。彩未さんは、
「今は、まだ辛いかもしれません。その絵を見たって苦しいだけかもしれません。でも……。その絵のような幸せな時期があったことを忘れちゃダメです。貴方が、死んでしまって、なかったことにしちゃダメです」
 また目に涙を溜めながらそう言った。僕は、その絵を眺めながら、
「……ありがとう。大切にするよ、これ」Paloma Picasso X earrings
 お礼を言って、僕より頭一つ低い彩未さんの頭を撫でた。これは、僕がよく瑞希にしていた行動だった。彩未さんは、驚いたような恥ずかしそうな顔をしながら、それでも、文句を言わずに撫でられ続けてくれた。
 正直、この絵を見るとまだ苦しい。でも、またいつの日か。この絵のように笑える日が来るかもしれない。そう思うと、今まで死にたいと思っていた気持ちがなんだか少し軽くなるようだった。
「……ありがとうな」
 僕は、もう一度彩未さんにお礼を言った。彼女は、優しく微笑んでくれた。


 

 それから、数年後。
僕は、姉さんと瑞希の墓参りに来ていた。僕の隣には、花を抱えた彩未がいる。今、僕と彼女は婚約している。来年にでも、結婚する予定だ。今日は、二人にその報告に来た。
「姉さん、瑞希。僕は、結婚することにした感冒清熱粒子
板藍根粒子よ。相手は、今までも何回か一緒に来てくれた彩未なんだ」
 彩未を好きになり始めたのは、あの絵の一件があって、一年くらい経った頃だ。初めは、まだ、自分に恋愛感情があったことに驚いたが、次に、感じたのは罪悪感だ。僕と瑞希は別れたわけじゃない。僕は、新しい人に目をむけていいんだろうかと。また、彩未はただの瑞希の代替なんじゃないかとも悩んだ。
 そんな風な葛藤から救ってくれたのは、やっぱり、彩未の絵だった。彩未は、徐々に自然な笑顔取り戻しつつあった、僕の絵を描いてくれた。僕は、その絵を見て、こんな風に笑い続けれるような人生を歩まなければならない。歩みたいと思った。
 だから、素直に彩未に自分の気持ちを打ち明けた。もしかしたら、彩未を瑞希の代替としか見ていないかもしれないということも含めて。
 それを、聞いた彩未は、それでもいい、と言って受け入れてくれた。それから、二人でいろんな思い出を作っていくうちに、僕は心のそこから彩未を愛していることに気付いた。もちろん、瑞希のことは今でも好きだ。彩未もそのことは知っている。僕にとってはどちらも一番なんだ。
 瑞希を幸せにすることは出来なかった。今でも、そのことは悔いている。それなのに、自分だけ幸せになるなんて瑞希は許してくれないか金感欣切れ
寧嗽露(シロップ) もしれない。でも、僕は彩未を幸せにしたい。瑞希を幸せに出来なかった分も含めて。 
 だから、僕は今日、ここで身勝手なお願いをする。瑞希、姉さん。どうか、僕たちが幸せになれるように見守っていてほしい。
「……お義姉さん。瑞希さん。私、たくさん幸せにしてもらいますから」
 隣にいる彩未がそうつぶやく。そう、僕は彩未を幸せにする。そして、自分も幸せになろうと思う。いつか、そっちに言ったとき僕の幸せを二人に分けて上げられるように。
 僕は、これからも生きていく。自分の一番大切な人と。咽炎清片
連邦菲迪楽